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作業環境

作業環境としては、Meta-Doctor手順に書かれているように幾つかありますが、私は次の環境で作業をしました。

  • Cygwin (Windows Vista 32bit上 ... Vistaであることは多分重要ではない)
  • (Windows用の) Java 6 (JREのみ) (下記手順のなかでインストールします)
  • (Windows 32bit用の) Palm SDK (下記手順のなかでインストールします)

ほかに、Palm Profile登録時にUSIMが必要です。

Cygwinの準備

Meta-Doctor手順によると、次のCygwinパッケージがインストールされている必要があります。

  • python
  • make
  • patch
  • git

これらはCygwinのsetup.exeでインストールできます。 私はCygwinのすべてのパッケージをインストールしてあったので、何もする必要がありませんでした。

以下、Cygwinのコマンドプロンプト上で作業します。 空のワークディレクトリを作ってそこへcdしてください。

Meta-Doctorのインストール

次のコマンドを実行。

 git clone git://git.webos-internals.org/tools/meta-doctor.git

なお、gitはTCPのポート4918を使うのでファイアウォールなどで遮断している場合はそのポートを開いておく必要があります(上のコマンドを実行してダメだったらやれば良い)。

Palm SDK のインストール

JavaとVirtualBoxがインストールされていないなら、同じページからインストールすることができるのでそこでインストールしてください。

webOS Doctor のダウンロード

[webOS Doctor は、Palm社が提供している携帯端末初期化用のツール。深刻なトラブルで携帯端末を初期化したいときに使うために提供されている。]

次のコマンドを実行。

 cd meta-doctor
 mkdir downloads
 cd downloads

Webos Doctor Versionsから、Palm Pre の機種に合った.jarファイルをダウンロードして、今いるディレクトリ(downloadsディレクトリ)に置く。ここでダウンロードしたバージョン(私は1.3.1でした)を覚えておくこと。ひとつの機種に対して複数のバージョンがありますが、Meta-Doctorが対応しているバージョンを選ぶのが吉。対応しているバージョンは、meta-doctor/patchesを見ると分かります。

私の場合(O2版のバージョン1.3.1)のダウンロードコマンドを書いておくと、

 wget http://palm.cdnetworks.net/rom/pre/p1352r0d01182010/wrep1352rod/webosdoctorp100ueu-wr.jar

ですが、ブラウザでダウンロードしてももちろんかまいません。

ダウンロードしたファイルを次のようにリネームする(末尾に - とバージョン番号をつける)

 mv ダウンロードしたファイル名 ダウンロードしたファイル名-バージョン番号

私の場合は、

 mv webosdoctorp100ueu-wr.jar webosdoctorp100ueu-wr-1.3.1.jar

ですが、エクスプローラからリネームしてももちろんかまいません。

Meta-Doctorの実行

[Meta-Doctorは、webOS Doctor にパッチを当ててアクティベーション回避などを可能にするツール。]

次のコマンドでmeta-doctorディレクトリに移動する。

 cd ..

Makefileの編集

Makefileの20~30行目あたりを次のように編集する。

  • 変更前
     # BYPASS_ACTIVATION     = 1
     # ENABLE_FIRSTUSE_WIFI  = 1
     # MAKE_FIRSTUSE_VISIBLE = 1
     # INCREASE_VAR_SPACE    = 1
     # ENABLE_DEVELOPER_MODE = 1
     # INSTALL_SSH_AUTH_KEYS = 1
     # REMOVE_CARRIER_CHECK  = 1
     # REMOVE_MODEL_CHECK    = 1
     # DISABLE_MODEM_UPDATE  = 1
     # CHANGE_KEYBOARD_TYPE  = z
  • 変更後
     BYPASS_ACTIVATION     = 1
     ENABLE_FIRSTUSE_WIFI  = 1
     MAKE_FIRSTUSE_VISIBLE = 1
     # INCREASE_VAR_SPACE    = 1
     # ENABLE_DEVELOPER_MODE = 1
     # INSTALL_SSH_AUTH_KEYS = 1
     # REMOVE_CARRIER_CHECK  = 1
     # REMOVE_MODEL_CHECK    = 1
     # DISABLE_MODEM_UPDATE  = 1
     # CHANGE_KEYBOARD_TYPE  = z

お好みで最初の3行以外の行もコメントを外して(有効にして)下さい。 ちなみに私は DISABLE_MODEM_UPDATE 以外のすべてを有効にしました。

パッチファイルの置き換え

ここでパッチファイルのひとつを置き換えます。2010年1月26日現在のgitリポジトリを使うかぎりはこの置き換えが必要です。

 meta-doctor/patches/pre-p100ueu-wr-1.3.1/bypass-activation.patch

をここにある代替パッチ filebypass-activation.patch.tgz と置き換えてください。

注意: この代替パッチはO2版のバージョン1.3.1でのみ有効です。この代替パッチはQueueSoftさんのブログの情報から作成しました。QueueSoftさんよい情報をまことにありがとうございますm(_ _)m。

実行

次のコマンドを実行

  • sprint版
     make CARRIER=sprint VERSION=1.3.1 unpack patch pack
  • O2版
     make CARRIER=wr VERSION=1.3.1 unpack patch pack
  • bell mobile版
     make CARRIER=bellmo VERSION=1.3.1 unpack patch pack

VERSIONの番号は適宜変更してください。

終了までに10分ぐらいかかります。

webOS Doctorの実行

次のコマンドを実行。

 cd build/*
 cygstart webos*.jar

webOS Doctorが起動するので、

  • 言語を選択
  • 言語の選択を確認
  • ライセンスをaccept

ここまでやったところで、有名な「ROM焼きモード起動」の操作をします。せきのさんの掲示板に書いてありますが、ここにも引用しておきます。

  1. preの電源OFF可能な場合)
  2. 裏ブタをあけてバッテリをはずす(あけ方は判るよね)
  3. バッテリをとりつける(確かチャージ状態を判別しているはず)
  4. 裏ブタを閉める(閉めなくてもいいけどきもち悪い)
  5. preの横のボリュームボタンの上側を押さえる(はなさないでね)
  6. USBケーブルを繋ぐ(PC側は先に繋いでおくこと)
  7. preの画面にUSBケーブルの画像が表示されるのを確認(見たら判ると思う)
  8. 押さえていたボリュームボタンをはなす(ここまで離すなよっと)

なお、きちんと電源が落ちていれば(サスペンド状態でなければ)、2~4は必要無いようです。

これができたら、

  • webOS Doctor の画面でNextをクリック します。画面に別ウィンドウが出たり消えたりします。

ここでうまくいかない場合は、タスクマネージャで「タスクを終了」して本節の最初からやりなおすこと。こういう情報(英文)もあります。

  • webOS Doctor の画面でNextをクリック。 するとROMへの書き込みが始まります。11%くらいのところで、Preの画面に一瞬"Palm"の文字が表示された後で、ROM書き込みイラストが表示されます。これも10分くらいかかります。

ROM書き込みが終わると、Preは自動的にリセットされます(他のサイトでは、リセットできない旨の画面が表示される、という記述もありますが、私は経験しませんでした)。webOS Doctor の画面が残っていますので、

  • Doneをクリック して終了します。

USIMを入れる

一旦Preの電源を切ってUSIMを入れます。

  • 電源の切り方は、電源ボタン長押し → Power → Shut Down / Swap Battery → Shut Down
  • USIMを入れたら電源ボタンを長押ししてPreを起動。

私はemobileのUSIMを使いました。通話はできませんが、Palm Profileへの登録は問題なくできました。

なお、USIMはROM書き込み前に入れておいても差し支えないようです。

WiFiを有効にする。

  • 画面上部の黒い領域をタップ
  • enable WiFi(だったかな)をタップ
  • 検知されたWiFiネットワークがリストされるので、自分のものをタップ
  • パスワードが必要な場合は聞いてくるので入力(我が家はWPA2 PersonalですがOKでした)

FirstUseアプリの実行

  • 画面右下の矢印マークをタップ
  • メニューの下のほうにある"FirstUse"アプリをタップして実行

(ここで言語を聞いてきたあとリセットがかかるのは失敗。私の場合 webOS 1.3.5.2 ではそうなった)

  • 画面に従ってフルネーム・パスワード・メールアドレス・秘密の質問と答え、などを入力

(ここで"profile creation failed"となるのは失敗。私の場合 webOS 1.3.1 で、代替パッチを当てない場合にそうなった)

  • プロファイルができたと表示されるので確認
  • Locationに関する説明が表示されるので確認
  • Google Location Service(だったかな)への同意を求められるので確認(あとで変更可能)
  • Auto Locateを有効にするか(アプリが位置情報を欲しいときにいちいち尋ねないようにするか)を聞かれるのでどちらかを選択(あとで変更可能)
  • セットアップ終了。"Next"をタップ
  • 長いデモが始まる。画面に従って。
  • 最後は"Have Fun"。下のボタンを押して画面中央から上に向かって払う動作(何ていうんだっけ)をすると画面を閉じられる。

これで終わり。

Tag: Palm HP Pre webOS アクティベーション





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