環境
私は次の環境でbluetooth DUN接続に成功しました。
BT-DUN接続のための設定
S21HTにBT-DUNの機能を追加
WM6_BT_DUN.cab
をダウンロードしS21HTの上で実行してインストールします。
(ダウンロードにはxda-developpersのユーザ登録が必要)
2つのアプリをインストールします。Androidアプリですから、adb install を使うのがよいでしょう。
Q5 Root Enabler
インストール後、メニューの「Q5 Root Enabler」アイコンをクリックして起動し、あとは画面の指示に従います。/system/xbin/suをosuにリネームしてから上書きしますので、他のrootedツール(suコマンド)をすでに使っている場合はその旨を留意してください。一度実行したらもうこのアプリは削除してしまって構わないようです。
Q5 Bluetooth Dial Up Network ver. 1.2
をインストールします。
Q5 Bluetooth Dial Up Network の設定
この項の手順はQ5 Bluetooth Installation Instructions
の抄訳(意訳)ですので、適宜原文も参照してください。
- S21HTとSmartQ5をペアリングしておきます。私はSmartQ5からではうまくペアリングできなかったので、SmartQ5を検出可能にしておきS21HTからペアリングの設定をしました。
- あとで必要になるので、S21HTのbluetoothも検出可能にしておきます。
- メニューの「Bluetooth Dial Up Network」アイコンをクリックして起動します。
- 初回の起動である場合はDUN Settings画面になります。そうでない場合はメニューボタンを押して DUN Settings を選びます。
- メニューボタンを押して Search Device を選びます。
- Scanning というダイアログが出ます。30秒ぐらい待ちます。
- Bluetoothアドレス(BD Address:)とデバイスネーム(Device name:)が表示されます。デバイス名が接続相手(いまはS21HT)であることを確認して、bluetoothアドレスを書き留めます。
- 戻るキーで DUN Settings 画面に戻り、Bluetooth Address の欄に、いま書き留めたアドレスを入力します。
- メニューボタンを押して Search Channel を選びます。
- 十数行ほどが表示されます。Protocol Descriptor List の下に "RFCOMM" ...と表示され、そのすぐ下に Channel: XX と表示されているはずです。XXの番号を覚えておきます。
- 戻るキーで DUN Settings 画面に戻り、Bluetooth Channel の欄に、いま覚えた番号を入力します。
- Dial Up Chat Script の欄を編集します。下のほうにある、
'' rAT
から最後の(最後の方はスクロールしないと見えません)
}
までの間を次のとおり書き換えます( '' はシングルクリック二つ)。
'' ATZ
OK ATE1
OK 'AT+CGDCONT=1,"IP","emb.ne.jp";'
OK ATD*99#
CONNECT
}
- Save Configurations を押します。
この時点で Connect してもまだつながりません(たぶん)。
huiファイルの書き換え
このファイルを書き換えると、他のモバイル接続用端末の使用に影響するかもしれません。元に戻せるようにファイルのバックアップを取ってから作業することをお勧めします。それと自己責任ということで。
- huiファイルを取ってきます。
adb pull /etc/ppp/peers/hui .
- huiファイルを次の通り書き換えます。
--- hui.org Wed Dec 2 04:23:31 2009
+++ hui Mon Feb 15 11:47:47 2010
@@ -1,6 +1,6 @@
# usbserial device, some options:
-/dev/ttyUSB0
-460800
+/dev/rfcomm0
+115200
#idle 7200
nolock
crtscts
@@ -18,8 +18,8 @@
# Makes pppd "dial again" when the connection is lost.
persist
# usually doesnt matter for GPRS/UMTS connections:
-#user "web"
-#password ""
+user "em"
+password "em"
maxfail 0
# connect script
connect "/etc/ppp/peers/hui-chat.sh"
別の言い方をすると、huiファイルに次の各行があれば良いということです(私は、これ以外の行はそのまま残しておきました)。
/dev/rfcomm0
115200
noauth
usepeerdns
defaultroute
noipdefault
user "em"
password "em"
connect "/etc/ppp/peers/hui-chat.sh"
debug
- /systemを書き込み可能にします(/etcは/system/etcへのシンボリックリンクなので)。
adb shell mount -o remount,rw /dev/block/mmcblk0p1 /system
うまくいかない場合は、太字斜体部分を adb shell mount コマンドで確認して違っていれば修正してください。
- huiファイルのバックアップを取ります。
adb shell mv /etc/ppp/peers/hui /etc/ppp/peers/hui.org
お好みに応じて、PC側で保管するようにしてもよいでしょう。
- huiファイルを書き込みます。
adb push hui /etc/ppp/peers
- /systemをリードオンリに戻します。
adb shell mount -o remount,ro /dev/block/mmcblk0p1 /system
これで設定は終わりです。
接続手順
- S21HTのbluetoothをonにする(検出可能にする必要はなし)。
- SmartQ5のbluetoothをonにする(検出可能にする必要はなし)。
- メニューの「Bluetooth Dial Up Network」アイコンをクリックして起動する。
- wifiがonになっている場合は「WiFi Interface in On」ボタンを押してwifiをoffにする。
- Connectボタンを押して接続する。
- Processing と表示された後に、Connected と表示されれば接続成功です。
- Failed になる場合は、もう一度 Connectボタンを押して接続してみてください。一度では接続できない場合があります。
S21HTがスリープすると接続が切れますので、何らかの方法でスリープ機能はオフにしておいた方が使い勝手はよいでしょう。
切断手順
- 「Bluetooth Dial Up Network」を開く。
- Disconnectボタンを押す。
- 必要に応じてBluetoothをoffにする。
Disconnectボタンで切断する前に、S21HTの Comm manager でデータ接続を切断すると、SmartQ5の方のBluetooth Dial Up Network プログラムがハングアップすることがあります。
使用上の注意など
- emb接続なので、DUN接続中はEMnetメールがヘッダしか受信できません。
- emobile以外の方は、次の2箇所を書き換えてみるとうまく行くかもしれません。
- Dial Up Script のemb.ne.jpの部分を自分の電話会社のAPNに。
- huiファイルの user "em" 及び password "em" の部分を自分のデータ接続ユーザ名及びパスワードに(不要の場合はコメントアウト?)
- これに倣って、EMnetでの接続(APN=emnet.connect, user "emobile", password "emobile")を試してみると、Connected とは表示されますが、ブラウザなどアプリケーションからのネットワーク接続はできない、という状態になります。
他の方法
http://yomi.mobi/read.cgi/pc11/pc11_mobile_1255331922/789
には、Q5 Bluetooth Dial Up Network を使わない方法が示されています。
参考ページ
Tag: SmartQ 5 Covia 智器 Smart Devices bluetooth dial up Android S21HT
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